足の強烈なにおいは水虫のせい?
現在私は爪水虫の対策に専念していますが、過去には皮膚の水虫にも感染していました。
昔、医薬品を販売していた時ですが、まだ知識が浅かった私は「足のにおいは水虫が原因」と思い込んでいました。実際に私が足の皮膚に水虫を患っていた時、足の酸っぱいにおいだけではなく、別のにおいも感じていたからです。
「足のにおいの原因は水虫である」この考えは正解でもあり、間違いでもあります。その内容と対策法を紹介します。
足がにおう原因
足がにおう最大の原因は
- 高温多湿の環境
- 細菌の繁殖
この2つが揃うことです。
足がムレムレでも細菌がいなければあまりにおいませんし、細菌がいても繁殖する環境(高温多湿な環境)がなければ、におうことも殆どありません。逆にこの2つの条件が揃うと悪臭を放ちます。
足のにおいの素は細菌が出す腐敗性物質です。細菌が増えるとこの腐敗性物質も増えるので強烈なにおいとなります。細菌は湿った場所を好むので、高温多湿になりやすい足の裏は特に繁殖しやすいのです。
水虫がにおうと思ってしまう背景
では、なぜ水虫がにおいを出していると思ってしまうのでしょうか?
それは、水虫になりやすい環境と関係があります。水虫は水虫菌という真菌が犯人です。この菌も高温多湿の環境を好み、その中で繁殖していきます。
つまり、高温多湿な足の裏では、先に細菌が繁殖しており既ににおいを出していたのです。水虫が出来たからにおってきたのではなく、その前からにおいは出ていたのです。水虫菌より先にいた常在菌と言われる細菌類の仕業だったのです。
水虫が出来るとにおいが強くなる
「なんだ、水虫があっても足のにおいには関係ないのか。」と思ってはいけません。ややこしい話ですが、水虫がにおいを更に強くしてしまうのです。
水虫菌が繁殖し始めると、足の裏ではこの水虫菌を退治しようと免疫物質であるリンパ液が分泌されます。正義のヒーローであるリンパ液ですが、体液なので細菌にとっては好環境になり得ます。
水虫菌自体がにおいを発しているわけではありませんが、間接的ににおいを出す原因になっているのです。
足の嫌なにおいの対処法
足のにおいの原因が分かれば、対処法も絞られます。徹底的に対処すべきなのは「高温多湿な環境を作らない」「細菌を繁殖させない」の2つです。さらに水虫がある場合は、水虫菌を除去することも必要です。
水虫がない場合のにおい対処法
足を高温多湿な環境にするのは、汗、靴下(ストッキング)、靴です。
足裏の汗の対処法
足の裏では毎日コップ1杯程度の汗が出ています。誤解されやすいのですが、実は汗自体はにおいません。
制汗剤で汗を止めようとしても、汗を完全に止めることはできません。ですので、出る汗の量を少しコントロールしながら、足裏をサラサラに維持することで対処します。
フットスプレーや制汗剤など患部をサラサラにする製品を使用しましょう。おすすめ商品も後ほど紹介します。
靴下(ストッキング)の対処法
実は足のにおいで最も厄介なのは、靴下(ストッキング)と靴です。多くの方は足裏の皮膚に注意が向きますが、それ以上に靴下や靴の手入れが重要です。足の裏の対策をしているのににおいが消えない方の多くは、靴下や靴に原因があります。
足裏から出た汗は靴下に吸収されます。靴下は密閉された足の体温で高温になり、吸収された汗によって不衛生な状態に。細菌が好む環境の出来上がりです。ストッキングは吸湿性が悪いので、靴下よりも足裏や靴をベタベタにしてしまいます。
靴下は5本指の物がいいと言われています。足指がくっつくと蒸れやすくなるので、1本1本を離せる点が優れています。生地は綿や麻、絹など吸湿性の高いものがおすすめです。
靴の対処法
靴も靴下同様に高温で、足から出た汗で多湿になっています。細菌は足裏だけではなく、靴下や靴にも移動します(足から剥がれた角質が餌になる)。
靴の場合は、殺菌力のあるシュースプレーやサラサラパウダースプレーで対処しましょう。おすすめなのは、吸湿、殺菌ができる中敷きを使うことです。女性の場合、パンプスやブーツを履く機会が多いと思いますが、非常に蒸れやすくなります。男性以上に気を配りましょう。
出来れば、靴は3足以上用意して毎日履き替えたいところです。晴れた日は天日干しすることで除菌効果があります。靴を用意できない場合は、シューケア用品や中敷きで対処しましょう。
足の消臭に優秀なアイテム
足の消臭アイテムとして有名で、優秀な商品を紹介します。
靴下や靴の対策に
グランズレメディ
靴も靴下も消臭できる消臭剤です。手頃な価格で購入でき、ヘビーユーザーも多数。知る人ぞ知る最強パウダーで、「魔法の粉」と呼ばれたりすることも。中身は白い粉で、スプーン1杯を靴の中に行き渡らせるだけ。靴下に付きますが、そのまま履いていればいつの間にか粉は無くなっています。3色ありますが香りの違いで、ベーシックなのは黄色です。
※靴を履いてからすぐ脱ぐと、靴下に白い粉が付着しているので注意して下さい。
中敷きを使った対策に
菌ピタ君
備長竹炭を使った中敷きです。活性炭配合の中敷きはよく見かけますが、吸着力・吸収力に限界があります。備長竹炭は天日干しすることで、半永久的に繰り返し使用することができます。足や靴のゴミを吸着する力、湿気を吸収する力が活性炭の中敷きとは比較になりません。もちろん、靴を脱いだ後は靴下や足のにおいが気になりません。
※備長竹炭は半永久的ですが、中敷き自体が破損する場合があります。
2つを同時に使用すれば、かなりの消臭効果を得られます。まず1つだけ試してみたいなら、グランズレメディから始めてみてください。
水虫がある場合
皮膚に水虫がある場合は、上記の消臭方法だけでは不足です。先に紹介した通り、水虫菌が繁殖することでにおいの素が増えるからです。この場合は、上記の消臭を行いつつ、水虫の退治も始めないといけません。
皮膚の水虫の治療は、病院に行く方法と市販薬を使う方法、通販商品を使用する方法があります。一般的には市販薬を使うことが多いです。※爪水虫の場合は市販薬では効果を期待できません。
ここで皮膚の水虫の説明をするとかなり長くなるので、別のページでまとめました。皮膚の水虫の治療方法をご覧になるには下記のページをご覧ください。
足の消臭と水虫の治療を同時に行うなら、先に水虫薬を塗るようにして下さい。そうしないと水虫の薬が皮膚に浸透しないからです。
爪水虫がある場合
爪水虫がある場合は、皮膚の水虫の治療、爪のケア、足の消臭を行います。言葉にすると大変そうですが、1つずつの行為が簡単なものなので、悲観することはありません。
爪水虫の治療については、病院に行くのが最も治療効果が高いです。
また、爪水虫の治療ではありませんが、ボロボロになっている爪をケアするなら、通販でも評判のいい商品が出ています。それぞれについては下記のページで紹介しています。
皮膚科で治療する場合
通販商品でネイルケアする場合
爪水虫になっていると、爪を切った時に独特なにおいがすることもがあります。このにおいも水虫菌の仕業ではなく、爪に入った垢が原因と思われます。
正常な爪でも、親指の爪の間からにおいが出る時がありますが、詰まった垢を取ってしまうとにおわなくなることがよくあります。爪水虫になっていると、爪がもろくなっているので、無理にほじくると欠けてしまうことがあるので注意しましょう。
足のにおいまとめ
長くなりましたが、ここまでお読みいただくと、不快な足のにおいの原因が汗と細菌によるものだとお分かりいただけたと思います。水虫になったからにおっているのではなく、におうような環境だったから水虫になってしまったということも。
においの悩みは深刻ですが、案外ちょっとした商品を使うことで気にならなくなることも多々あります。水虫であっても、水虫じゃなくても足のにおいを解消するには、汗(除湿)対策と細菌(殺菌)対策の両方を行うといいでしょう。
足は1日1回綺麗に洗浄すれば、水虫になることも防げます。お風呂で洗うことも忘れないようにしましょう。