爪水虫は国民病?
日本人の4,5人に1人が水虫になっていて、日本人の10人に1人が爪水虫になっていると言われています。爪水虫は足の指にできた水虫菌(白癬菌)が爪に入ってしまった状態です。
爪の表面ではなく、奥に入り込んでしまう為に治療が難しかったり、治療に期間を要します。また自己診断しにくい感染症なので、かなり進行してからでないと気づかないことが多いです。
このページでは、爪水虫の症状や治療法について解説します。
水虫が永遠に治らない?爪水虫とは
爪に入り込んだ水虫菌は、足指にも移動し感染します。その為、一度足指にできた水虫を完治させたとしても、爪水虫が残っているとまた水虫になってしまいます。つまり、爪水虫を治療しないと、足水虫と永遠に付き合っていかないといけないのです。水虫菌が爪に貯菌されているイメージですね。
また、自分の足指に感染するだけでなく、家族に感染することもあるのできちんと治しておきたいですね。
爪水虫の症状
初期の爪水虫はかゆみや痛みなどの自覚症状がありません。その為悪化することが多いんです。爪水虫は進行してからもかゆみの症状はまず出ませんが、ただ痛みを伴うことがあります。この痛みは爪が脆くなってしまったことで感じるようになります。
爪水虫の進行の仕方
爪水虫は段階的に進行していきます。その順番はこのようになっています。
- 指や足裏の周囲で水虫菌が繁殖する
- 水虫菌が爪に入る
- 白く濁り厚みが出てくる(黄色っぽくなることも)
- さらに変色や変形する。部分的に欠けることもある
爪水虫の治療方法
爪水虫は自然治癒することはありません。治療するベストの方法は病院で検査をし、薬を処方してもらうことです。私は病院を選択していませんが、治る確率が最も高いのは病院、皮膚科を受診することです。ここでは皮膚科での治療の流れを紹介します。
※皮膚科によっては少し異なる場合もあります。
治療の流れ
- 爪の一部を採取し、顕微鏡検査を行う
- 培養検査や何回か顕微鏡検査を繰り返す(しない場合もあり)
- 血液検査(飲み薬での治療を行う場合)
- 治療方法の決定・治療開始
- 飲み薬を使う場合は、通院しながら血液検査
- 半年〜1年を目安に通院する(1ケ月に1回〜2回程度)
※担当医師により通院回数は異なります。
多くの病院では、まず爪が変色、変形している原因が水虫菌かどうかを顕微鏡検査で確認し、水虫と認められれば、今度は飲み薬による治療が可能かどうかの血液検査を行います。持病や現在飲んでいる薬は必ず医師に伝えておきましょう。
治療方法
最も採用されている方法は飲み薬による治療です。最近では同じ程度の治療効果のあるレーザー治療を行う病院もあります。
- 内服薬(飲み薬)治療
- 外用剤(塗り薬)治療
- レーザー治療
- 外科治療(病爪除去や爪甲の開窓)
最も一般的な治療方法は内服薬治療ですが、副作用が出る可能性があり、また持病で服用している飲み薬があると使えないなどのデメリットもあります。薬によっては血液検査を何度か受けて肝臓への副作用をチェックすることも必要となります。
外用剤は効果としては、飲み薬による治療よりかなり落ちます。内服薬治療が出来ない方に選ばれることが多い治療方法です。飲み薬と併せて使用する場合もあります。
レーザーの治療効果は高いですが、自由診療のため施設によって費用にばらつきがあります。かなり高額になる皮膚科もあるので家計と相談することになります。取り扱っている施設がまだ少ないので、遠くまで通院する場合もあります。
内服薬治療やレーザーでも治らない場合は、水虫になっている爪を除去したり、爪の一部に穴を空けて薬を浸み込ませるなどの治療もありますが、手軽さに欠けます。
爪水虫の予防
爪水虫の予防法は、指にできる水虫の予防と一緒です。既に爪水虫になっている場合は、今以上に水虫菌を増やさない為にもしっかり予防しておきましょう。やはり予防法は指の場合と同じです。
- 素足が触れる場所をなるべく避ける。又はその後に洗うか綺麗に拭き取る
- サンダルやスリッパは他の人と別の物を使う。日なたに干す。
- 絨毯やカーペット、床の掃除をこまめに行う
- 1日1回お風呂でよく洗う
- 湿気を避け、なるべく足を乾燥させる
- 通気性の高い靴下(木綿など)やストッキングを使用する
面倒な作業もあるかもしれませんが、爪水虫になったり悪化するともっと面倒なことになります。しっかり予防しましょう。