よく似ている爪水虫と爪甲剥離症
前のページでカンジダ性爪甲剥離症に触れたので、
ここではカンジダが関係していない爪甲剥離症にも触れておきます。
前のページ:爪カンジダ症
症状は爪の先端が指(皮膚)からはがれて浮いた状態になります。
通常爪の先は白く見えますが、その範囲が広がったような見ためになります。
黄色っぽく見えることもあり、
カンジダや緑膿菌への感染、異物が入り込んだりすると茶色や緑色に見えることもあります。
引用:日本皮膚科学会
爪水虫の画像を見ていると、爪甲剥離症と同じように見えてしまいます。
実際には白くなっている部分は爪が浮いているので感覚的に気づくことも多いでしょう。
もちろん原因も治療法も異なります。
爪甲剥離症になる原因
実は爪甲剥離症になる原因は、日常生活の中にも多く存在します。
外傷性のもの、薬剤や化学薬品による接触性皮膚炎、微生物の感染、皮膚の疾患、全身性の疾患などがその原因となります。
- 指と爪の間に異物が入る
- 爪を強く引っかける
- 指先を多く使う職業
- 洗剤を多く使う職業や主婦
- 疾患によるもの
- 薬剤によるもの(テトラサイクリン系の薬剤など)
- カンジダや水虫菌の感染
- 爪を圧迫するような靴
- ゴム手袋を頻繁に使う
- 化学薬品の使用
- 老化現象(栄養不足)
- ・・・
- ・・
- ・
他にも細かい原因は数多くありますが、爪や指への強い刺激や疾患によるものが多いようです。
爪甲剥離症は、このように何かの原因によって起こりますが、原因不明のものもあります。
また、少ないですが生まれつきだったり遺伝だったりということもあります。
爪甲剥離症で注意すること
原因がはっきりしている場合は、その原因となるものに触れないようにすることや菌の退治によって治療を行います。
また、患部が湿った状態が続くことで爪甲剥離症になったり、または悪化したりするので、なるべく乾燥させることが必要です。
見ためが良くないので、マニキュアで隠したくなるかもしれませんがこれも逆効果になってしまいます。
特にカンジダや水虫菌が原因の場合は、湿気が多くなると増殖する原因になるので絆創膏で爪と皮膚をくっつけるような処置は逆効果になります。
カンジダや水虫菌が関与しているかどうかで対処法が異なるので、まずは皮膚科での検査をすることが重要です。
真菌(カンジダや水虫)の感染による場合は抗真菌剤という薬を使いますし、菌がいない場合はステロイド剤を使うなど治療方法が異なるのです。
また、菌の感染による爪甲剥離症は、水虫菌よりもカンジダ菌による場合が圧倒的に多いので、爪水虫を疑うよりもカンジダ感染の疑いの方が強いと言えますね。
どちらにしても皮膚科での検査でしか判明しません。
爪水虫が原因ではない場合に、水虫薬を使うのは爪甲剥離症を悪化させることもあるので、自己判断をしないようにして下さい。