水虫の市販薬には液とかクリームとかいろいろありますよね。
でも、
どのタイプを使ったらいいかさっぱり分からない・・・
薬局の人に聞きたくても、恥ずかしくて聞けないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、あなたの患部にはどのようなタイプ(剤形)がいいのかを解説します。
さらに、市販の水虫薬には治療効果が出やすい塗り方、使い方がありますので、併せて参照ください。
なお、市販の水虫薬には爪水虫への適応はありません。ごく稀に特殊な塗り方をすることで爪水虫が改善されることもあるようですが、基本的には効かないと思っていただいた方がいいです。
1. クリーム・軟膏・液...どれを選べばいいの?
1-1 クリーム剤の特徴
1-2 軟膏剤の特徴
1-3 ゲル剤の特徴
1-4 液剤の特徴
1-5 スプレー(ノンガス)剤の特徴
1-6 エアゾール剤の特徴
1-7 エアゾール(パウダー)剤の特徴
2. おすすめの剤形
3. 市販水虫薬のよく効く使い方
4. 最後に
クリーム・軟膏・液...どれを選べばいいの?
「どの剤形を選べばいい?」「効き目は変わるの?」水虫薬を買おうと思った時にふと悩みますよね。
中にはシリーズの中で剤形によって配合している成分が異なる場合がありますが、成分が一緒であれば効き目の強さは変わりません。
しかし、患部への成分の浸透力や、塗りやすさでは違いが出ます。もちろん浸透力が高い方が効果も出やすくなります。
今の患部の状態に合った剤形を選べるようになりましょう!
クリーム剤の特徴
湿潤(じゅくじゅく)型、乾燥型の両方に使える最も使い勝手がいいのがクリーム剤です。伸びがよくべとつきが殆どないのが特徴です。趾間(しかん・指の間)型水虫の場合は特にクリーム剤がおすすめです。浸透力が高く皮膚保護作用もあります。
クリーム剤はこんな症状におすすめ!
- 指の間にできた水虫
- じゅくじゅくした水虫
- 足裏の厚くなった水虫
軟膏剤の特徴
ワセリン等の油脂性の基剤に水虫に効く成分を配合したものです。クリームよりベタつき感が強いので塗り心地は良くありません。特徴は刺激が少ない、乾燥した患部・じゅくじゅくした患部の両方に使える点です。患部の保護・保湿はクリームより優れているので、じゅくじゅくして痛い、亀裂ができて痛い時に使うといいでしょう。
軟膏剤はこんな症状におすすめ!
- じゅくじゅくした水虫
- 患部が乾燥している水虫
- 亀裂ができている水虫
ゲル剤の特徴
軟膏より伸びがよく、クリームより乾きが早いのが特徴です。浸透性も比較的高いですが、商品としては少ないです。主流はクリームです。両者のいいところを組み合わせていますが、逆に両者のいいところを弱めてできている印象です。アルコールが使われているので、刺激を感じることがあります。
ゲル剤はこんな症状におすすめ!
- じゅくじゅくした水虫
液剤の特徴
成分を液に溶かす為にアルコールが使われている剤形です。乾燥タイプの水虫に高い浸透力、高い効果を発揮しますが、乾燥した患部以外に使うとしみるという弱点もあります。手を使わずに薬を患部に塗れる手軽さ、乾きが早く靴下を早く履けるのが特徴です。
液剤はこんな症状におすすめ!
- 患部が乾燥している水虫
- 患部がジュクジュクしていない水虫
スプレー(ノンガス)剤の特徴
ガスを使っていないタイプのスプレー式は、液体と同じような特徴です。手を汚さずに使用でき、カサカサタイプに向いている剤形です。ボトルの液体タイプと違い、広範囲に吹きかけることができます。
スプレー剤はこんな症状におすすめ!
- 患部が乾燥している水虫
- 患部がジュクジュクしていない水虫
- 足裏などの広範囲に広がっている水虫
エアゾール剤の特徴
ガスを使って有効成分を噴霧するのがエアゾール剤です。清涼感のあるタイプとパウダータイプがあります。手を汚さず使用でき、足裏のような広範囲に使いやすいのが特徴です。清涼感、冷感がひどい痒みを一時的に抑え、その間に薬剤が浸透し痒みのもとを抑えていきます。
エアゾール剤はこんな症状におすすめ!
- 患部が乾燥している水虫
- 足裏などの広範囲に広がっている水虫
エアゾール(パウダー)剤の特徴
上記のエアゾール剤は冷感、清涼感が特徴ですが、パウダーを配合したものはサラサラ感が特徴となります。スプレーした後は足がサラサラになり、靴下も履きやすいです。患部を乾燥させるので、予防効果も併せ持っています。
パウダータイプのエアゾール剤はこんな症状におすすめ!
- じゅくじゅくした水虫
- 常に靴下の中が湿っぽい
おすすめの剤形
個人的に使っていた方法をご紹介します。私はほとんどクリームを選んでいました。私の使い方は、夜にクリームをつけておき、朝出かける前にパウダータイプのエアゾールを吹きかけて外出する方法です。日中は靴を履いていることが多いので、パウダータイプでなるべく乾燥させるようにしていました。状況に合わせて液を買ったり、軟膏を買ったりしていると費用もかかりますので、クリームを常備しておきました。
クリームとパウダータイプのスプレーのセットは結構使えるのでおすすめです。
掻きすぎてしみる場合は軟膏がいいですよ。
市販水虫薬のよく効く使い方
市販されている水虫薬は、指の間に出来る趾間型、土踏まずや足の側面・かかと・足底の指付近に水疱ができる小水疱型にかなりよく効きます。しかし、なかなか水虫が治らない、毎年水虫を繰り返す、患部が広がっていく方は、よく効く塗り方をしていない方が多いです。最短で水虫を治し、翌年に持ち越さないためにも『よく効く使い方』で薬を使用して下さい。
市販の水虫薬「よく効く使い方」
◆入浴時に患部を綺麗に洗う。強くこすり過ぎない。
患部を洗う際、強くこすり過ぎると皮膚が傷み抵抗力が弱まってしまいます。
◆入浴後は水分をよく拭き取り、皮膚を乾燥させてから薬を塗る。
入浴後の患部がふやけている状態が最も薬が浸透します。患部に水分が残ったままだと上手く薬が浸透しないので、水分をよく拭き取りましょう。
◆薬は広く塗る。患部の周囲から塗り始め中心に向かっていく。
自覚症状が出ている時、既に水虫菌は周囲に広がっています。だから患部より広く塗るのが重要なポイントです。趾間型なら他の指や指の間にも塗っておきましょう。周囲から塗るのは、表面に出てきている水虫菌を塗り広げないようにする為です。
◆毎日塗る
1日1回タイプや1日数回タイプなど塗る回数は製品によって異なりますが、毎日塗ることが大切です。
◆水虫が治ったと思ってから最低でも2カ月薬を塗る
ここを省略してしまう為に水虫を繰り返したり、来年に持ち越したりしてしまう人が多いのです。水虫菌は薬に気づくと一旦皮膚の奥に逃げ込みます。冬場でも皮膚の奥に潜んでいます。足は新しい肌に入れ替わるまで2カ月程かかるので、その間薬を塗り続けるのがよく効く使い方になります。病院では3ケ月塗り続けることが推奨されています。
できれば足の裏全体にも塗っておくと感染の拡大を防げます。皮膚科でも足裏全体に塗ることを推奨されます。
最後に
水虫薬をきちんと使っていても治らない、患部が広がっていく場合は水虫ではない可能性があります。このような場合は1度検査を受けましょう。水虫が悪化した爪水虫や角質増殖型(角化型)の場合も病院を受診する方がいいですね。
ただし、市販の水虫薬を使いながら病院で検査を受けても、正確な診断が出来ない場合がありますので、2〜3週間は市販薬を使うのをやめてから受診するようにして下さい。使っていた薬を持って行かれるとよりいいですよ。
▼参考:おすすめの市販薬はこちら▼